ブラック・ティー

ブラック・ティー (角川文庫)

ブラック・ティー (角川文庫)

大好きな作家山本氏の昔の短編集。基本的に一人称で、淡々とした描写でどこか生々しさに欠ける文章を書かれる作家さんです。この本は「愛と罪」がテーマなのかしら。言葉ほど重々しくは無いけれど、その辺の日常に転がってそうな「非日常」の集まり。結構ラストで「ええ、そうくるか!?」って思えるところが多くてクスっとする。個人的には「夏風邪」が印象的。これは、ほんっとよかった(笑)〆の台詞がもう。でも感情が急激に燃え上がったときって、振り返ると結構そういう気持ちになるもんだよな。あれ?何がよかったんだっけ?っていう。あとDVのヤツ(タイトル失念した)は共感出来るとこもあり…。多分自分がああいう状況になったら同じ行動に出るんだろうなぁ(苦笑)